地球温暖化はどのように起きているのか
気候変化のしくみ
「地球温暖化」と呼ばれる地球規模の気候変化をご存知でしょうか? 人間を地球温暖化の原因であるか認めるかどうかに関わらず、多くの人々は地球温暖化について何かしら意見を持っている事でしょう。 しかし、一般に地球温暖化について科学的な説明ができる人はどれだけいるでしょうか? あなた自身は気候変化のメカニズムについて尋ねられたら、説明する事ができますか? どのように気候学者は地球の温暖化の様子を説明するのでしょうか?少し時間を置いて、想像してみてください。
地球温暖化の物理学的、または化学的なメカニズムとは?
もし、ご存じでなくとも、お気を悪くなされないでください。恐らく、説明を考え出すのにとても苦労されたことでしょう。 ある調査では アメリカで300人の一般成人を対象に同じ質問をしたところ、ただ一人として、基本レベルの地球温暖化のメカニズムを正確に説明することが出来ませんでした。 さらに大規模な調査と照らし合わしても、多くの人々が気候変動についての知識を多々持ち合わせていないことは 明らかとなっています。 しかし、問題を理解していなければ、どのようにして情報に基づいた意思決定を行うことが出来るのでしょうか?
皆さんに、地球温暖化がどのようにして起きているのかを簡単に説明させてください。
まず、人間が与えている影響を考慮せずに、地球の気候がどのように変化しているかを見ていきましょう: 地球は太陽から、主に可視光からなる光を吸収します。そして、吸収した光エネルギーを放出します。 もちろん、地球は太陽よりも冷たいので、 より低エネルギーである赤外線を発します。それ故、地球の表面は太陽から取得される可視光の大部分を赤外線へと変換します。
大気中の温室効果ガスである、メタンや二酸化炭素は、太陽から来る可視光線を通過させますが、地球から発せられる赤外線を吸収し、大気の熱を保持してしまいます。
最終的に大気圏外へと返って行く前に、この熱エネルギーは、繰り返し何回も吸収され、放出されていきます。 このエネルギーの適度な循環によって、事実、地球は適度な暖かさに保たれてきました。 もし、大気中の温室効果ガスによって引き起こされる、この「温室効果」がなければ、地球の平均表面温度は今より約摂氏30度(30C)も低い、氷点下になっていたことでしょう。
では、どのようにして人類はこのサイクルに影響を与えたのでしょうか? おおよそ1750年頃からの工業化時代の幕開け以来、大気中の二酸化炭素濃度は40%増加しました – 驚くべきことに、メタンガスの量はその約3倍近く増加しました。 これらのガスの増加は、余分な赤外線吸収を引き起こし、温室効果を加速しました。つまり、通常の平均的温度の範囲以上にも地球を熱する事態を引き起こしたのです。 言い換えれば、地球に到達したエネルギーは、今までよりも放出されにくくなり、それが地球の平均的な気温を上昇させ、結果的に地球温暖化を引き起こす原因になりました。
温室効果ガスの温暖化に置ける特別な役割に興味がある方への、もう少し専門的な情報はこちらになります。 温室効果ガスである二酸化炭素は赤外線を吸収します。これはその分子が様々な種類の赤外線の光波長エネルギーレベルと一致した非対称分布の電荷を振動する事によって作り出されるからです。一方、非温室効果ガス、例えば酸素であるO2は、振動している間でも、対称的電荷分布を有するため、赤外光を吸収することはありません。 締めくくりに、世界的な気候変化のメカニズムを簡単に要約したいと思います:地球は太陽光の可視光エネルギーを赤外線へと変換し、その赤外線のエネルギーは温室効果ガスに吸収され地球の大気にゆっくりと残っていきます。人々が温室効果ガスを生成すればする程、エネルギーの離脱がさらにゆっくりとなり、さらに地球の温度は今以上に上がっていきます。 つまり、これが地球温暖化のメカニズムです。
それほど難しい事ではなかったでしょう?このたった数分の中で、あなたが地球温暖化のメカニズムを理解する数少ない人々の一人となるお手伝いが出来たのであれば、大変嬉しく思います。 地球温暖化への理解をより広げていくため、もし宜しければこの動画を他の人々にシェアしてください!ご視聴ありがとうございました!